バイオシミラーとは?
バイオ医薬品とは
バイオ医薬品は、遺伝子組み換え技術や細胞培養技術などのバイオテクノロジーを応用し、細胞や微生物などの生物の力を利用して作られる、タンパク質由来の有効成分をもつ薬です。がんや自己免疫疾患など、従来型の医薬品では治療が困難だった難治性疾患(難病)への効果が期待されています。
一方で、一般的な医薬品と比較して、生物の力で複雑な構造のたんぱく質を作るため、バイオ医薬品は開発費・製造費が高くなります。そのため医療費・薬剤費の増加の一因となっています。
どの様な治療(病気)に使用されるか
現在日本でバイオシミラーは、以下のような病気の治療に使われています。
バイオ後発品(バイオシミラー)とは
国内で既に承認されているバイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性および有効性をもつ薬です。国内で既に承認されているバイオ医薬品の特許が切れた後に、他の製薬会社から発売され、特許が切れた薬と同じように使うことができます。
ジェネリック医薬品との違い
ジェネリック医薬品は、化学合成によって先行品と有効成分が完全に同一の製品を作ることが可能です。
一方、バイオ医薬品は、構造が複雑なため、先行品と完全な同一品を作ることは困難です。そのため、バイオシミラーは先行バイオ医薬品と同等/同質なことを確認するために、様々な試験が実施され、先行バイオ医薬品と品質、効き目や安全性が「同等」であることが証明されています。

- 厚生労働省:バイオシミラーの現状について(平成27年7月23日)改変
- バイオシミラー協議会:バイオ医薬品・バイオシミラー ~持続可能な医療保険財政のために~
バイオシミラーのメリット
バイオシミラーは効果や安全性はそのままで、原則として特許が切れたバイオ医薬品の70%の値段で低価格なため、患者さんの医療費負担の軽減、医療アクセスの改善、医療費の削減につながることが期待されます。
- ※高額医療費制度の対象等により、自己負担額が変わらない可能性もあります。